元旦ビューティ工業株式会社

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実現してきたアイディアの
一つひとつに物語があります。
ここでは日本で初めて
横葺き金属屋根を開発した際の
ストーリーをご紹介いたします。

Vertical to Horizontal

金属屋根の形状には、大きく分けて「縦葺き」と「横葺き」があります。
現在では横葺きの屋根も多くみられますが、かつては縦葺きが当たり前でした。
そんな中、日本で初めて横葺き金属屋根を開発したのが元旦ビューティ工業です。

縦葺き屋根
縦葺き屋根
横葺き屋根
横葺き屋根

屋根の勾配に沿って縦方向に屋根材を配置するのが縦葺き屋根、横方向に配置するのが横葺き屋根。

合理的なはずの縦葺き屋根

雨水は屋根の上部から下部へと縦に流れ落ちます。その流れに沿って縦に金属板を並べる縦葺きが雨漏り防止に有効であるというのが、当時の当たり前の考え方でした。

しかし大雨の際には、縦葺き屋根でも雨漏りが起こることは避けられませんでした。

なぜ雨漏りが起こる?
「屋根は縦に葺くもの」という常識の盲点

縦葺き屋根は、左右に逃げ場の無いレーンのようなもの。

雨水が下へ流れていくにつれて屋根の下部では水量が増し、水深が深くなります。

その結果、水面がハゼに到達してしまい、雨漏りを引き起こしていたのです。

雨水がハゼを越えて浸入する
その原因は毛細管現象

対策を検討する上で、雨水が浸入してしまうメカニズムに毛細管現象が関係していることに着目しました。

屋根を葺くには、金属板どうしを折りこんでつなぎ合わせます(その部分をハゼと呼びます)。そのハゼの隙間が細い管となり、雨水を取り込んだ結果、雨漏りが生じていたのです。

毛細管現象が起こるなら
管になる部分を無くせば良い

毛細管現象を防ぐため、面接触をなくした特殊な形状を考案し、毛細管現象による浸水がないハゼを開発しました。

しかし、それだけでは万全とは言えません。
縦葺き屋根の課題であった「下部の水深が深くなりハゼが浸水する」これを解決する必要があると考えました。

Idea

屋根を横方向に葺くことで、
雨水が屋根面で拡がるよう工夫し、
屋根下部の水深が浅くなるようにしました。
横葺き金属屋根の誕生です。

横葺き金属屋根が、
新しいスタンダードに

この特殊形状のハゼと雨水の深さが偏らない
横葺き屋根の併用により、
合理的に雨漏りを防ぐことができる
ビューティルーフが誕生しました。
これは日本初の横葺き金属屋根であり、
元旦ビューティ工業の特許申請第一号製品
でもあります。

50年以上経った現在では、
技術の進歩により縦葺き屋根でも
雨漏りしにくい工夫がなされていますが、
当時画期的であった横葺き金属屋根は
今も当たり前のものとして
定着しています。

街中で、住宅街で、旅先で。
顔を上げて屋根を見てみましょう。

たくさんの横葺き金属屋根が
見つかるはずです!