雨樋の詰まりの対策方法
雨樋の詰まりの対策方法
雨樋の詰まりが住宅に与える影響と、その悩みを解消する製品をご紹介
雨樋とは、屋根の上を流れる雨水を集め適切に排出するための設備です。 屋根や家屋の劣化や雨漏りを防ぐ役割を持っていますが、普段の生活ではなかなか意識することの少ない存在かもしれません。ですが雨樋が詰まってしまうと、様々な問題が生じます。ここでは雨樋が詰まる原因やいくつかの対策方法などについて、ご紹介いたします。
雨樋が詰まる理由
雨樋が詰まってしまう理由は様々です。特によく見られる原因について、いくつか解説します。
落ち葉などの植物
庭や周辺に木がある場合、家屋の近くに公園などがある場合、落ち葉や花弁などが雨樋に詰まってしまうことがあります。
乾燥した落ち葉は風により飛散するため、樋に溜まっても詰まることはありません。しかし、落ち葉が溜まっているところに雨が降り、屋根からの土埃が雨水と一緒に軒樋に流れこむことで、堆積した落ち葉が腐敗します。それにより腐葉土化した落ち葉は自然に除去されることはなく、雨樋を詰まらせてしまいます。特に落葉の時期になると、毎年のように詰まりを繰り返してしまうこともあります。
ビニール袋やボールなどの異物
台風や強風の際に、ビニール袋や何かの欠片などの異物が詰まってしまうことも考えられます。またボールやバドミントンのシャトルなどが気づかないうちに雨樋に乗ってしまい、雨水の流れを塞いでしまっていることもあります。これまで機能していた雨樋が突発的に詰まってしまった際は、これらの可能性も考えられるでしょう。
砂や泥などの汚れ
屋根上の細かな砂や泥といった汚れは、雨によって雨樋へと流されます。多くの場合は雨水と一緒に排出されるのですが、降水頻度や雨量、立地条件などによっては雨樋に残って堆積してしまうことがあります。時間が経つにつれて固まって流れにくくなり、雨樋を詰まらせる原因になります。長くメンテナンスを行っていない雨樋の詰まりでよく見られます。
野鳥の巣やその残留物
野鳥が雨樋またはその付近に巣を作ってしまうことがあります。この場合は注意が必要で、巣に卵やヒナがいる場合は無許可で撤去すると、鳥獣保護法違反により罰則(1年以下の懲役又は100万円以下の罰金)があります。そのため巣立ちを待ってから撤去するか、市区町村や県の許可を取って撤去する必要があります。
雨樋が詰まると生じる問題
雨樋は屋根から流れた雨を軒先で受け止める軒樋と、雨水を軒先から地上の排水溝へ流す竪樋で構成されています。雨水をこの流れに沿って排水させることが雨樋の役割です。では雨樋が詰まってしまうことで、どのような問題が生じるのでしょうか?
雨樋の破損
雨樋の詰まりを長い間放置してしまうことで、詰まりがより蓄積してしまいます。その結果重みに耐えきれなくなった雨樋が歪んでしまう、割れてしまうなどの破損に繋がります。さらに破損した雨樋は外れてしまう可能性もあるため、早急な対処が必要になります。
騒音トラブル
雨樋は適切な排水ができていれば、屋内でも聞こえるほどの大きな音が鳴ることは少ないです。しかし雨樋の詰まりにより、軒樋から雨水が溢れて地面に落ちることで、打ち付けるような大きな音を出すことがあります。こういった騒音はお住まいの方にとって不快なだけでなく、近隣の方とのトラブルにも繋がりかねません。
軒先の腐食・外壁の汚れ
雨といで排水できなかった雨水が建物側に溢れることで、軒先の裏側が腐ることがあります。さらに溢れた雨水が外壁を伝ったり、地面に落ちて跳ね返った土や泥を含む雨水が外壁に付着することで、外壁の劣化や腐食を促し、ひどい場合は壁からも雨漏りが起こることがあります。
雨水の浸水
本来であれば竪樋から排水溝へ流れる雨水が、詰まった軒樋から溢れて落ちることで排水されず、地面に水溜まりを作ってしまうことがあります。長年同じ場所に雨水が溜まり続けることで、建材の劣化によるひび割れ部分や基礎の継ぎ部分など、小さな隙間から家屋の基礎部分へと雨水が入り込んでしまう可能性があります。そうすると家屋の湿度が上がり、その状態を放置することで建材の腐食が進んでしまいます。
シロアリの発生
さらに家屋の湿度が上がることで起こりやすくなるのが、シロアリの発生です。シロアリは湿った木材を好む習性があり、雨漏りや浸水をきっかけに住み着いてしまうことが多くあります。シロアリが建材や柱などの木を食べることにより、そのままでは住み続けられないほどのシロアリ被害を受けてしまうことも考えられます。
雨樋の詰まりの対策方法
家屋の状態を良好に保つために、雨樋が詰まってしまった際にできる対策と、予防策についてご紹介します。
掃除する
掃除をするには、はしごを掛けて手作業で除去することになりますが、 はしごや屋根からの転落事故の恐れがあるため、ご自身での高所作業は非常に危険です。掃除をする際には、適切な設備と技術を持つ専門業者に依頼しましょう。
専門業者に依頼する
雨樋や屋根メンテナンスの専門事業者では、雨樋の詰まりの掃除や、定期的なメンテナンスなども依頼することができます。
雨樋は詰まってしまってからではなく、定期的に年1~2回程度の掃除をすることが理想であるといわれています。ですが毎回依頼するとなると、メンテナンスコストがかさんでしまいます。
近年では、専門業者ではなく高所作業の経験のある一般の方が依頼を受けるというサービスもあります。専門業者に比べて安価で依頼できるものの、転落事故のリスクは高くなります。
またその背景として、コスト面だけでなく専門業者の人手不足も問題になっています。雨樋の詰まりだけでなく、破損時などに修理を頼もうとしても、対応してくれる業者がなかなか見つからないといったこともあるようです。
落ち葉除けネットを設置する
雨樋の落ち葉詰まり対策として、落ち葉除けネットの設置があります。樹脂製で網目状になったネットを軒樋に丸めて入れる、または被せます。これにより網目を通らないサイズの落ち葉やゴミなどによる雨樋詰まり防止を期待します。
しかし、小枝や小さな葉っぱ、砂や泥などは網目をすり抜けて雨樋に入ってしまい、メンテナンスが必要になります。その際は落ち葉除けネットを一度撤去する必要があり、また費用が掛かります。
落ち葉の詰まらない雨といに交換する
元旦内樋は落ち葉除けカバーを雨といと一体化した構造で、落ち葉が詰まらない雨といを実現しています。落ち葉除けカバーには落ち葉や枝などを通さないほどの小さな孔があいており、ここから雨水を取り込みます。そのためメンテナンス頻度を低減することができます。
(※落ち葉除けの孔よりも小さな葉や土埃が入ることがあります。設置環境に応じて樋のメンテナンスが必要です。)
また細かな葉や土埃が入ってしまっても、落ち葉除けカバーは取り外しが簡単で、メンテナンスを容易に行うことができます。
元旦内樋は屋根の種類を問わず、後付けが可能です。
雨といの詰まりにお困りの方はぜひ一度ご相談ください。