元旦ビューティ工業株式会社

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金属屋根ならどの鋼板を選ぶべき?

様々な種類の金属屋根を取り扱う弊社がお伝えする、素材選びのポイント

近年は軽量で寿命の長い金属屋根を採用される施主様が増えています。金属屋根といってもその素材は様々で、どの鋼板の屋根を選ぶべきか、お悩みの方も多いと思います。様々な金属素材を用いた製品を製造・販売している当社が、各素材の特徴や選ぶ際のポイントなどについて解説いたします。

金属屋根に使われる鋼板・素材の種類

金属屋根材の種類について、メリットや適した環境などについてご紹介いたします。

一般住宅に採用される金属屋根の多くは鋼板(鉄に様々な成分を加えて、強度や靭性を増したもの)を使用しています。鋼板をそのまま屋根に使用すると錆びてしまうため、錆びを防ぎ耐久性を向上させるために、メッキや塗装が施された様々な種類の鋼板が存在します。

トタン板

金属屋根と聞くとトタン屋根を思い浮かべる方もいると思います。トタン板とは、鋼板を亜鉛でメッキ加工した素材です。耐久年数が短く錆びやすいという欠点がありますが、かつては屋根や外壁に広く使用されてきました。現在ではその他鋼板の開発により、一般住宅の屋根に採用されることは少なくなっています。

ガルバリウム鋼板

トタン板の欠点をカバーした存在で、メッキ組成に亜鉛のほかに、アルミニウムと少量のシリコンを加えています。アルミニウムの特徴である耐熱性・熱反射性などを活かした、錆びにくく、耐久性の高い素材です。
屋根材として使用する際は、ガルバリウム鋼板に合成樹脂塗料を焼き付け塗装し、さらに性能を向上しています。塗装を塗りなおすメンテナンスを定期的に行うことで、長寿命の屋根を実現しています。現在ではトタンに代わり、多くの住宅や建築物に採用されています。

カラーガルバリウム鋼板

ポリエステル樹脂を焼き付け塗装したガルバリウム鋼板です。塗装膜によって鋼板の腐食を防ぎ、耐久性を向上しています。塗りなおしメンテナンスなどを定期的に行うことで、耐久年数は20~30年ほどとされています。供給が安定的で、ガルバリウム鋼板の中でも代表的なものとして多く採用されています。

カラーガルバリウム鋼板断面図

フッ素ガルバリウム鋼板

フッ素樹脂を焼き付け塗装したガルバリウム鋼板です。カラーガルバリウム鋼板に比べて、色あせが少なく耐久年数も長くなります。さらにフッ素の非常に滑りやすいという特性を活かし、雪滑りが良く、汚れも付きにくい特徴を持ちます。
ですが近年フッ素不足により、販売を休止しているメーカーや以前に比べて値上がりしている場合があるため、注意が必要です。

フッ素ガルバリウム鋼板断面図

進化し続けるガルバリウム鋼板

例えばガルバリウム鋼板のメッキ組成にマグネシウムを加えたり塗膜の成分を調整する等の工夫で、以前よりもガルバリウム鋼板はさらに腐食を抑制し耐久性が高まっています。以前に比べると、最新の鋼板では3倍超の耐食性(腐食しにくさ)があるものも普及しており、弊社では常に最新の動向を把握しながら、お客様に最適なガルバリウム鋼板の屋根をご提供できる体制を構築しております。

以下は、ガルバリウム鋼板に比べて材料コストが高くはありますが、より軽量で耐久性の高い素材です。
例えば海に近く錆びやすい環境であったり、頻繁なメンテナンスが困難な物件などに用いられる素材です。当社ではこれらの素材をお選びいただいての屋根づくりも可能です。

アルミ板

アルミニウムを主とした素材で、強度を増すためにその他の金属を含んでいることもあります。アルミニウムの特性として錆びにくいため、50年前後の耐久年数があります。加工性が高いため、様々な形に成形することができます。また葺き替えや建て替え時にはリサイクルが可能で、環境にも優しいです。海の近くなど、屋根が錆びやすい環境にお勧めです。

ステンレス板

ステンレスは鉄にクロムやニッケルを混ぜて作られる合金です。アルミニウム同様、錆びにくく50年ほどの耐久年数があります。海の近くなど、屋根が錆びやすい環境にお勧めです。ステンレスは傷がつきやすいため、ポリエステル樹脂を塗装したカラーステンレスや、フッ素樹脂を塗装したフッ素ステンレスなど耐久性を向上させたものもあります。

銅板

銅でできており神社仏閣でよく採用される屋根材です。銅は錆びますが、銅板を用いた屋根はメンテナンスが不要で寿命は60年以上とされています。銅にはその他の金属にできる赤錆などとは異なる、緑青という錆が発生します。緑青が銅の表面を覆うことで、銅の内部の腐食を防ぐ効果があるのです。一般住宅で採用されることは少ないものの、年数が増すにつれ色が変化していく様子は趣があります。

チタン板

チタンはアルミニウムやステンレスよりもさらに錆びにくい素材です。強度も高いため、寿命も非常に長いとされています。金属屋根に用いられる素材の中で最も高額であり、一般住宅で使用されることは珍しいものです。

屋根に使用する素材の選び方

このように金属屋根には多くの鋼板・金属板が存在します。ご自身の屋根に重視したいポイントや屋根に何を求めるかによって、適した素材は異なります。
特殊な環境でない場合や素材のご指定などが特にない場合は、カラーガルバリウム鋼板が多く採用されていますが、メンテナンス頻度や立地環境を考慮した鋼板をお選びください。

長寿命かつ、(長期的)コストを抑えた屋根

金属屋根は「長寿命かつ、長期的なメンテナンスコストを抑えた屋根」をお求めの方に適しているといえます。
初期費用を抑えたとしても、新しい屋根を導入してから数年でメンテナンスが必要になったり、十数年で葺き替えが必要になってしまうなどの事態は避けたいものです。

近年は鋼板メーカーの技術は格段に進歩しており、特殊環境でない限り一般的なガルバリウム鋼板であれば十数年で鋼板が錆びてしまったり、それが原因で屋根に穴があき雨漏りしてしまうということはほとんどありません。

屋根選びの盲点は施工性

ガルバリウム鋼板の性能が向上してもなお、屋根の雨漏りは起こります。その理由の多くは施工不良によるものです。施工不良による雨漏りは、屋根の素材を変えても防ぐことができません。

弊社創業者が屋根板金職人であった経験を生かした製品開発では、「施工のしやすさ」を基準の一つとしています。その見地から施工不良を抑制し、施工時のばらつきを生まないように独自の工夫で実現しています。それにより屋根の仕上がりを安定させ、施工不良による雨漏りを抑制します。

当社では製品毎に、使用する素材の選択肢をご用意しております。
様々な家屋に適した屋根をご提供するため、製品によって異なる特徴を付与しています。
適した屋根製品選びについてもぜひご相談ください。