神社仏閣の屋根工事で、素屋根を架けずに施工できるケース
神社仏閣の屋根工事で、
素屋根を架けずに施工できるケース
素屋根を架けないことの利点や、そのために押さえておきたい条件
日本には多くの神社仏閣が存在し、長い歴史を持つ建築物を後世にも残していくためには、老朽化に伴う漏水や、瓦の割れや欠けによる落下を防ぐなど屋根の改修工事が欠かせません。しかし改修にかかる費用や時間は大きくなりがちであり、その要素の一つに素屋根があります。
それに対し弊社では、野地板の全面張り替え等がなければ神社仏閣の屋根改修時に素屋根無しで施工できる、独自工法による金属成型瓦の施工実績を重ねています。
本項ではそもそもなぜ素屋根が必要なのか、そして素屋根を架けずに施工できる製品などについて解説します。
素屋根とは
屋根改修中の建物を雨風から保護するための仮設の屋根で、作業の足場としても使用されます。「屋根」と呼ばれるものの、鉄骨を組んで建物全体を覆い隠すように建設されます。神社仏閣の工事中に参拝や拝観ができなくなってしまうのはこのためです。
神社仏閣の改修で素屋根が必要な理由
神社仏閣の屋根工事を行う際には素屋根を設置します。
神社仏閣の屋根は一般住宅よりも面積が大きく、複雑な構造になっています。それにより工期が長くなるため、心木など木材の屋根下地が雨に濡れてしまわないよう、簡易な対策ではなく素屋根を設置するのが一般的です。
素屋根に関わる悩み
神社仏閣の屋根改修時、建物を守る素屋根ですが、施主様にとっては悩みもあります。
コストの悩み
素屋根を架けるには多くの人手や資材が必要であり、かかるコストも大きいです。
工期長期化の悩み
素屋根を架けるのであれば、当然期間が掛かります。また屋根改修完了後は素屋根の解体を行いますが、それにも期間を要します。
期間中、建物を外から見ることができない
改修工事の間、建物は素屋根に覆われ隠れてしまうため、工事が終了するまで参拝者が見ることができません。
素屋根を架けずに施工するには
基本的には素屋根は必要なものですが、弊社の独自工法によって素屋根が不要になる場合があります。またそれらの独自工法に対応する製品についてもご紹介いたします。
工法①バッキング工法 神・仏 土足で屋根を踏まず・・・ 汚さない、傷つけない
従来屋根は下(軒先側)から上(棟側)へと葺きます。
バッキング工法では逆に、上から下へと葺いていきます。
そのため従来工法のように施工済みの屋根と未施工の境目から雨水や塵等が屋根内部に浸入することがないため、素屋根が無くても、それらの浸入を防ぎながら改修工事を進めることが可能です。
また施工済の新しい屋根を踏むことがなく、汚れや傷を付けずに美しい仕上がりを実現できます。
神社仏閣において屋根を土足で踏まないことは心遣いとしても大切なことと考えております。
工法② 心木なし工法
心木に木材を使っている場合、雨にさらされると劣化する可能性があるため、素屋根が必要です。
しかし、弊社は雨に濡れても大丈夫なステンレス製の心木タイプを採用しており、ビスを使用しないツメ固定式です。このため、ビス穴からの雨水の浸入を抑制でき、素屋根を設置する必要はありません。
他にも心木なし工法について、様々なメリットがございます。詳しくはこちらをご覧ください。
コラム 神社仏閣で、心木に木材を使用しない屋根にするメリット
バッキング工法・心木なし工法に対応する製品
弊社の神社仏閣向け製品では、本瓦棒元旦’84をご用意しております。
金属成形瓦であり、軽量で地震に強く、神社仏閣にお勧めの屋根です。
素屋根を架けずに施工が可能となれば、その分のコストと工期の短縮が可能です。
また、屋根工事の終わった箇所から足場を解体できるため、神社仏閣が新しい屋根に葺き変わる過程を参拝者にご覧いただけます。
バッキング工法は施工が終わった箇所から足場が外せるため、施工中も本堂の威容を見ることができます。
様々な素材を選択可能
金属屋根には様々な素材があり、それぞれ異なる特長を持ちます。意匠性や耐久年数などから適したものをお選びいただけます。
神社仏閣の屋根改修工事に関して、お気軽にご相談、お問い合わせください。