元旦ビューティ工業株式会社

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金属屋根とは?

種類、事例、選び方について

金属屋根とは

金属板を使用した屋根を金属屋根といいます。金属板を葺く方向によって横葺きと縦葺きがあり、金属の種類として古くはトタン、現在はガルバリウム鋼板を用いた屋根が主流です。求める性能や意匠、立地条件などにより、アルミ・ステンレス・チタン・銅板なども用いられています。
金属屋根の他には瓦屋根やスレート屋根などがありますが、軽量な金属屋根は耐震性や耐久性などの観点からメリットが多く、リフォームにも有効なため、近年金属屋根が選ばれるシーンが増えています。

ここでは金属屋根の基礎的な情報や種類などについて、一般住宅の施主様にも分かりやすく事例写真を交えながら、幅広く解説いたします。

なぜ金属屋根が選ばれる?

様々な種類の屋根の中でも金属屋根が注目されている理由の一つに、建物の長寿命化があります。少子高齢化や環境問題により、「良いものを長く使う」という意識が高まる中で、建物を太陽の熱や雨風から守る屋根は、その耐久性が建物全体の寿命に影響するため重要視されています。

金属屋根を採用するメリット

金属屋根の大きな特長は、軽量であり耐震性に優れていることです。

軽い屋根は地震時の揺れを軽減する効果があり、瓦屋根などの重い屋根に比べて建物の負担や倒壊のリスクを減らすことができます。

そのため地震対策の一つとして、金属屋根へのリフォームを検討される方も多く見られます。

地震・災害に対する弊社の屋根の工夫について

また耐久性の高さも長所の一つです。スレート屋根に比べて経年劣化が少ないため、屋根メンテナンスの頻度を抑えられます。
さらに、 金属屋根は金属板自体に防水性があるため、しっかりと「雨仕舞」を考えられ、施工がしやすい屋根材を選ぶことで、雨漏りを回避します。

このように地震や台風などの自然災害に強く、耐久性の高い金属屋根は、建物の長寿命化と相性が良いため多く採用されています。

デメリット

金属屋根のデメリットは、スレート屋根に比べて初期費用が高いことです。しかしメンテナンス頻度で比べるとトータルコストが抑えられるため、長期的なコストメリットに繋がるといえます。
また、金属屋根は雨があたると振動で音が鳴るため、雨音が気になることがあります。振動を抑制する対策が施されている屋根材を選ぶことで軽減されます。

金属屋根が使われる建物

耐久性、加工性に優れる金属屋根は一般住宅以外にも、様々な建物で使用されています。

一般住宅

一般住宅に用いられる金属屋根は、美しい横葺き金属屋根、シンプルな縦葺き金属屋根、勾配が緩くフラットな金属屋根など幅広く、機能性に留まらず住まいの個性を表すファクターになります。

また、劣化したスレート屋根のリフォームとして、軽量な金属屋根を上に被せて施工するカバー工法は、コストメリットのある屋根リフォームとして人気です。

一般住宅の施工事例はこちら

工場

工場でよく見られる山谷が連なったような折り曲げ加工をした屋根を折板屋根と呼び、これも金属屋根の一つです。
折板屋根は一枚の金属板が非常に長いため、広い面積の屋根を必要とする工場に最適な屋根です。雨水が流れる方向の屋根材同士の繋ぎ目が少なく雨漏りのリスクを低減し、工期が短いことなどがメリットです。

神社仏閣

日本の伝統的な建築物である神社仏閣の屋根というと、瓦をイメージされる方が多いかもしれません。もちろん瓦を使用した屋根もありますが、古くから銅板を用いた屋根も多く見られます。
また金属瓦(金属成型瓦)という、金属板を瓦の形に成型した屋根もあります。軽量なため、その耐震性の高さから採用される神社仏閣も増えています。

神社仏閣の屋根について

公共施設などの大型建築物

学校・文化・スポーツ施設や、空港、鉄道の駅舎などでも金属屋根が使用されています。

大型建築物では耐久性をはじめとした要求水準が高いことから、金属屋根が使用されます。
また求められる意匠性も高く、耐久性を保ちつつ複雑な形状やデザインを実現できるのは金属屋根の特長です。

大型建築物の施工事例はこちら

住宅における様々な形状の金属屋根

屋根には様々な種類の形状があります。金属屋根は優れた加工性を持ち、様々な形状に対応できます。
高精度の屋根材を使用することで、耐久性とデザイン性の両立を実現できます。

切妻屋根

二つの面を合わせた三角の屋根です。シンプルなデザインで、一般住宅でよく見られる形状です。

寄棟屋根

四つの面を寄せ合わせた屋根で、それぞれの面が合わさる頂上部分を棟と呼びます。切妻屋根と同様、一般住宅によく見られる形状です。

片流れ屋根

傾斜のある一つの面で構成される屋根です。建物にスタイリッシュな印象を与えます。
屋根一面に太陽光パネルを載せることができるので、新築住宅に多い形状です。

バタフライ屋根

切妻屋根の傾斜を逆にしたような屋根で、中央が谷になる形状をしています。蝶が羽を広げたような形のため、バタフライ屋根と呼ばれています。
積雪の多い地域で見られ、屋根の上に積もった雪を降ろさずに屋根上で解かす、無落雪屋根として使用されています。
屋根の中央には谷樋を設けており、雪解け水を外に排出します。

招き屋根・差し掛け屋根

切妻屋根の棟の高さをずらしたような形状です。北側の採光性を高める目的で採用されることもあります。
イラストの左側を招き屋根、右側を差し掛け屋根と呼びます。

入母屋屋根

寄棟屋根の上に一回り小さな切妻屋根を設置したような形状です。神社仏閣やお城などで見られる形状で、一般住宅に採用されることもあります。

かまぼこ屋根

名前の通り、かまぼこのような半円形状の屋根です。体育館やアリーナなどでよく見られますが、住宅屋根の場合は個性的な印象になります。
頂上は勾配が限りなく緩くなるため、金属屋根の防水性が活きるデザインです。

建物の雰囲気にマッチする金属屋根

屋根は建物全体の印象に関わる要素の一つです。中でも金属屋根は様々なデザインの建物と相性がよく、それぞれの印象や雰囲気に適した選択が可能です。

金属屋根の形状には、大きく分けて「横葺き」と「縦葺き」があります。屋根の勾配に沿って縦方向に屋根材を配置するのが縦葺き屋根、横方向に配置するのが横葺き屋根です。下記に実例を並べましたので、与える印象の差を感じてみてください。

横葺き
縦葺き

和風

日本の伝統を感じさせる和風建築の事例をご紹介いたします。

横葺き屋根は線の重なりが織りなす重厚感を表現することもできます。

縦葺き屋根は直線的ですっきりとした印象を与え、建物や周りの景色に馴染みます。

また平葺き屋根という、横葺き屋根の段差を強調させずに、薄くすることですっきりとした横ラインを生み出す屋根もあります。
こちらは繊細で品格のある印象を与えます。

また前項でもご紹介した金属瓦も、和風建築にぴったりの金属屋根です。

洋風

横葺き屋根は洋風の建築にも採用されています。建物の雰囲気に合ったカラーを選ぶことで一体感が生まれます。

一方縦葺き屋根はスタイリッシュさが強調され、モダンな印象を生み出します。

縦葺きの種類に「平滑葺き」があります。(当社製品「マッタラールーフ7型Ⅱ」)
このようにほぼ水平な緩勾配屋根ができるのは防水性が高いためです。
高さ制限のある地域では、屋根勾配を緩くすることで建物高さや階高を抑えられ、天井を高く、大きな窓の設置も可能になります。

個性的なデザインを好む場合は、住宅にもかまぼこ屋根はいかがでしょうか?

金属屋根に使われる素材

屋根に使用される金属には様々な種類があります。

ガルバリウム鋼板(様々な鋼板製品あり)

金属屋根の代表的な素材で、多くの住宅や建築物に採用されています。
近年では各鋼板メーカーの努力により、主要な鋼板メーカーの製品であればいずれも耐久性が長いガルバリウム鋼板が各社から続々と提供されております。
当社では、その中でも耐久性の高い鋼板を選び使用しています。

ステンレス

ガルバリウム鋼板に比べて、高い耐久年数を持ち、錆びにくいことが特長です。海の近くなど、塩害で屋根が錆びやすい環境での採用や、耐久性が重要視される大型建築にも選ばれています。

チタン

ステンレスよりもさらに錆びにくく軽量な素材です。強度も高いため、寿命も非常に長い金属屋根です。

銅板

銅板は加工がしやすく、曲線の多い神社仏閣などの建物に使われてきました。
初めは光沢のある茶色をしていますが、年月ととともに表面が錆びて緑青色へと変化します。
風合いの変化を楽しめるだけでなく、緑青が発生することで金属内部まで錆びないように守る効果があり、耐久性が高いことも特長です。

アルミ

アルミは金属の中でも非常に軽量な素材で、ガルバリウム鋼板やステンレスの半分ほどの重さです。
錆びにくい性質があるため、海沿いの塩害地にも適しています。

金属屋根の素材についてより詳しく知りたい方はこちら 金属屋根ならどの鋼板を選ぶべき?

金属屋根のメンテナンス

塗り替えや補修などのメンテナンスを行うことで、金属屋根を長くお使いいただけます。
一般的なガルバリウム鋼板でも20~30年ほど持つとされています。

金属屋根を導入するには?

実際に金属屋根の導入を検討される際のポイントをご紹介いたします。

新築の場合

住宅のデザインに合わせて金属屋根もいろんな選択肢があります。形状のユニークな屋根や、建物の高さを抑えられ、風荷重を軽減できる勾配の緩い屋根など、理想のデザインを実現できる屋根製品を見つけましょう。

新築のお客様向け製品紹介はこちら

リフォームの場合

屋根のリフォームには、既存の屋根を剥がして新しい屋根に葺き替える方法と、既存の屋根の上から新しい屋根を葺くカバー工法の2つがあります。
カバー工法は軽量で加工性の高い金属屋根だからこそできるリフォーム方法です。

リフォームのお客様向け製品紹介はこちら

金属屋根はどう選ぶ?

様々な種類の金属屋根があり、何を基準に選ぶべきか迷われる方も多いのではと思います。住空間を快適にし、より長くお使いいただくために大切なポイントを2つご紹介いたします。

機能性

快適な住空間をつくるためには、断熱性を考えることが基本です。
太陽光を直接受ける屋根は高温になります。その熱を室内に伝えず屋根で断熱するためには、十分な厚みのある断熱材が必要です。

屋根で断熱をすることで、最上階の部屋の暑さ対策や、ロフトや屋根裏部屋を設けたり勾配天井にしたりと、快適にスペースを有効活用することが可能になります。
また、厚みのある断熱材は雨音などの抑制効果も発揮します。

元旦の金属屋根

また屋根には通気性も重要です。
換気棟を設置することで夏場は熱気や湿気を逃し、冬場は結露を防いでカビの発生や下地の劣化を抑制することができます。

元旦の住宅換気棟

施工性

「施工しやすさというのは、施主側には関係ないのでは?」と思われるかもしれません。ですが、金属屋根のメリットである耐久性・防水性を保つには大切な視点です。

建築業界は構造的な人手不足にあり、腕利きの職人の絶対数は減り高齢化が進んでいます。そのため一人の職人で多くの現場をこなす必要があり、ひとつの現場に掛けられる時間も余裕があるとはいえません。

金属屋根は、自動車や家電製品のように完成された製品ではなく、施工によって完成する製品です。
施工者が適切な手順で正確に施工できて、はじめて性能を発揮します。

だから、施工する人が正確に・身体の負担が少なく・効率的に施工できるように施工性を追求した屋根材であることが選ぶポイントになります。

弊社では、製品の品質と同時に施工の品質も大切と考え、施工がしやすい、身体負担の少ない新製品の開発を続けています。

「採用したい建材・設備メーカーランキング2023」の「金属屋根材部門」において、9年連続第1位に

金属屋根の相談窓口は?

弊社では様々な金属屋根製品をご用意しております。施主様のご要望にお応えできる最適な製品をご提案いたします。
ぜひご相談・お問い合わせください。

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